他大院進をふまえた研究室の選び方

こんばんは。月成はじめです。

たいていの理系大学では、4年生になると研究室に入り、そこで、卒業研究を行ない、大学を卒業していきます。月成が3年生だったちょうど今頃も、研究室配属のための各種手続きが行なわれていました。

そこで、大学院、その中でも、外部進学を希望する方におすすめする研究室の選び方について解説します。

え?そんなに大事?と思った方は要注意。4年生になると1日の大半を過ごすことになる研究室の選び方次第で、他大院進はおろか、卒業もままならなくなることもあり得るのです。

研究室とは何か

理系大学生にとって4年生になって配属される研究室とは、これまでの大学生活とは異なり、1日の大半を過ごすところです。つまり、研究室が自分の1日の生活リズムを決めてしまいます。

研究課題を設定して自分で研究しなければいけないし、コアタイムがあればその時間は研究室にいないといけないし、報告会やら雑誌会やらで勉強することは多々あるし、そのうえ、研究成果をあげないといけない…

といったように研究室に入ると忙しくなります。

正直言って3年生までが暇すぎた…ただし、文系と比べてはならない

と思うでしょう。

1日の生活が研究室中心になるため、その外(そと)で他大学の大学院試験の対策をしなければなりません(もちろん就活も)。

つまり、試験対策のしやすさは入る研究室によるということなのです。研究内容はともかくも。

以下、外部進学希望の場合の研究室の選び方3つをご紹介します。

補足 | この程度で忙しいって…

この忙しいはあくまで研究室配属前の3年生から見た忙しいです。これは本当の忙しさではないというご意見はもっともでしょうが、悪しからず。

びっくりするよね、朝から晩まで大学(研究室)にいなきゃいけないって…

研究室の選び方その1 | 研究内容を重視する必要はない

いきなり何だ、とおっしゃるかもしれません。

学部での研究内容は正直言って、一生ものにする程のレベルではありません、ハッキリ言って。学部時代の研究分野で自分の将来が決まることもありません。

それに、進学したらどこでも、勉強することや研究することの量・質が格段に増えます。

例えるなら、学部と大学院で研究分野が変わってしまった人が階段の前にいるとすれば、学部と大学院で研究分野が同じ人が階段の数段目くらいにいるという感じでしょうか。

acworksさんによる写真ACからの写真

大丈夫、追いつけます意外と

実際に月成がとある先生に、学部と大学院で研究内容が違ったらやっていくのは大変ですよね、と聞いてみたところ、

とある先生

学部と大学院で研究内容が変わった人なんてたくさんいるし、それでも全然やっていけるよ。それこそ、うちにもそんな子いるよ、普通に。というか、ワシもその口(くち)じゃ。

という趣旨の返答がありました。もちろん、入ってから勉強することはたくさんあることを前提としてのお話です。

あくまで学部の研究は、研究のお作法を知り、経験するためのもの、ととらえると良いでしょう。つまり、4年生の段階では、たいていの研究分野でオールラウンダーに活躍するための知恵を得ることができれば良いのです。そうすると、案外研究内容を重視する必要はないことが分かります。

さらに言うと、あなたの未来はあなたしか作れません。そのため、全力で自分の進路のために、行動して下さい。誰も助けてはくれません。この先1年間で大事なのは、試験に受かることと卒業できる状態にすることの2つです。

研究室の選び方その2 | 俗にいうホワイト研究室であること

他大院進を目指すのですから、研究室関連の余計な拘束を減らして、試験対策に充てるべきです。そのために、できるだけ融通の利く研究室に入る必要があります。それが、俗にいうホワイト研究室に入る、ということです。間違ってもブラック研究室はダメですよ。たとえ、その研究室の専門分野が進学希望先の研究室の分野に近くてもです。進学前に消耗します、確実に。

もちろん、院進しない場合でも、ホワイト研究室に限定せずとも、いわゆるブラック研究室は避けましょう。

補足 | せっかくなのでブラック研究室の条件をあげましょう

ブラック研究室を見分けるための簡易チェックとして3つの確認項目を挙げておきましょう。1つでも当てはまればその研究室は「黒い」かもしれません。

  • 学生間で「黒い」と噂される

    …これはほとんどの場合、犠牲者のダイイングメッセージであるから。

  • 「うちに入れば鍛えられる」と中の人が力説する

    労働量が多い可能性大。話している人の目がぎらついていればクロ。

  • 研究資金が赤い

    …研究を進めるには金はあった方が良いです。研究室全体の余裕につながります。

このほかにも、ブラック研究室の詳しい条件についてはググればいろいろと出てきますのでそちらを参考に。

研究室の選び方その3 | 外部進学に否定的な態度ではないこと

これは研究室の居心地に影響します。あなたが外部進学を希望することについていずれは研究室内で話す時が来ます。

そうはしなくとも、そういう話はたいてい洩れます。

みんな興味深々ですからね、特に外部進学自体が珍しい文化圏だと。 興味津々だけなら良しとしても、ヤジや妨害には遭いたくないものです。 腹を探られるのも、マウントを取られるのも、精神衛生上よろしくありません。1年間過ごすのですからね。

これについては、研究室訪問の時に、中の人に手っ取り早く聞いてしまいましょう。そうすると、たいていの研究室ごとに中の人たちの反応が違うので参考になります。

あくまで月成の私感ですが、大学内でホワイトと称される研究室ほど、中の人たちは外部進学に寛容な傾向があります。引き止めなくてもそういう研究室には人が定着するからですね。余裕が漂っています。

さらには、外部進学を希望する人がほぼ毎年入る研究室なんてのもあったりするそうです。(それが良いのだろうかはともかくも)

月成が、ある研究室の中の人に、その研究室内で外部進学した方の話を振ったところ、

あぁ、あいつは見栄っ張りだからね

という返答をいただいたこともあります。当時、この方はお酒が入っていたことも考慮したとしても、これが未来のあなたに向けられる視線です。そこで頑張る勇者は頑張ってください。ただし、月成を含む凡人の自覚がある人は、余程の理由がない限り避けたほうが無難です。

ついでに言っておきますが、自ら居心地良さげにふるまっておく、ということも覚えといて下さい。たかが1年、されど1年ですよ。

まとめ

まとめです。

  • あなたの未来は、研究内容ではなく研究室の選び方にかかっている
  • 余計な拘束は可能な限り削るべきもの
  • たった1年でも居心地よいところへ

それでは、良い研究室ライフを!

PS. ちなみに、研究室選びを間違えたと自覚した場合、

ただひたすら、

粛々と何も言わずに試験対策をしてください

誰に何を言われようとも乗り切って下さい。

以上です。